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もしかして偽物? パワーストーンの見分け方のウソ・本当|パワーストーン・天然石に関するコラム記事

もしかして偽物? パワーストーンの見分け方のウソ・本当

もしかして偽物? パワーストーンの見分け方のウソ・本当

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お気に入りのパワーストーンが偽物だと言われたら……

天然石と表示を偽り、人工石やよく似た別の石が販売されることもあるというパワーストーン業界。本物志向のパスクルに、心配の声が寄せられることも。

今回は、巷にあふれるパワーストーンの見分け方のウワサを検証。「本物」「偽物」について、パスクルの考えをお伝えします。

目次
  1. 天然石の見分け方についてのウワサ
  2. そもそも「本物」の石って何?
  3. 人工石にもパワーストーンの効果はある?
  4. おわりに

天然石の見分け方についてのウワサ

天然石の真偽を見分ける方法については、ネット上でも数多くの情報が飛び交っています。それらのウワサは、はたして本当なのでしょうか?


ウワサ1 天然石全般
触って冷たいと本物、温かいと偽物?

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結論は…×

触れたときの温度の感覚の違いは、熱伝導率の違いによるものです。水晶とガラスの見分けにはある程度有効ですが、熱伝導率は石の種類によって異なるため、室温等の条件で感じ方が変わってしまいます。


ウワサ2 水晶
直線の上に置いて2重に見えなかったら偽物?

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結論は…×

水晶は光が中に入ると2方向に分かれて進む(複屈折性)ために、線が2重に見えることがあります。ただし、2重に見える角度は限られており、小さい玉ではほとんど判別できないので、2重に見えなければ偽物というわけではありません。

パスクルのクリスタル(本水晶)鑑別書について



ウワサ3 ラピスラズリ
布で強くこすって色がついたら偽物?

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結論は…×

色の悪い石や他の石を染色加工したラピスラズリもありますが、そもそもの硬度が低いので、天然でもこすったときに色がつく場合があります。染色のものはネイルリムーバーでも色落ちしますが、石がダメージを受けるのでご注意ください。

パスクルのラピスラズリ鑑別書について



ウワサ4 モリオン
光を当てたときに透けたら偽物?

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結論は…×

モリオンは黒々としたものが上質とされますが、天然では、わずかに透ける部分があるのは珍しくありません。放射線処理されたものの方が黒いことが多いです。モリオンはケアンゴーム、スモーキークォーツより濃い黒色とされますが、はっきりした線引きはありません。

パスクルのモリオン鑑別書について



ウワサ5 ブラックルチルクォーツ
光を当てても針が真っ黒で輝きがないものは偽物?

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結論は…○

ブラックトルマリンインクォーツがブラックルチルクォーツとして販売されるケースがあります。ブラックルチルの針は金属性なので、強い光を当てると金属光沢がみられます。また、針は真っ黒というより濃いブラウンで、光に透かすと赤茶色に見える場合があります。

パスクルのブラックルチルクォーツ鑑別書について



「本物は偽物より重い」という説もありますが、普段から本物の石に触れている人でさえ、感覚的に見分けることは困難だといいます。正確な鑑別には、専門機関での科学的な分析が必要です。

このように、巷のウワサには不確かなものが含まれています。せっかく手に入れたパワーストーンなのに、あいまいな情報を鵜呑みにして偽物だと思い込んでしまうのは、持ち主にとっても石にとっても良いことではありません。


そもそも「本物」の石って何?

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パワーストーンを手にするとき、誰もが本物の石であることを求めていると思います。では、「本物のパワーストーン」とは何でしょうか?

パワーストーンとして市場に流通している石には、天然石と人工石があります。


どこまでが天然石か

「天然石」といえば、自然のままの無加工の石を想像します。ですが、強度を高めるため樹脂を浸み込ませたり、加熱して色味を調整したものも、天然石とされるのです。

石がもつ性質を引き出したり、強度を高めるこうした加工が施された石は、「石本来の資質が引き立てられただけ」ということで、鑑別機関でも天然の石として認定されます。処理内容も併記されますが、処理の有無が証明できないものもあります。


3つの人工石

一方の「人工石」は、大きく3種類に分けられます。

合成サファイアなど、天然石と同じ成分・組成・構造をもつ合成石。天然では存在しない成分や結晶構造をもつのは人造石で、テラヘルツ(人造シリコン)などが挙げられます。また、プラスチックのアンバーなど、見た目だけ天然石に似せて作られたのは模造石と呼ばれます。




天然で生まれた完全無処理の石 カット・研磨以外の加工処理が施されていない石
強度・美しさを補強した石 含侵処理(スタビライズド加工)やワックスコーティングなどで耐久性を高めたり、つやを出すなどの処理を施した石
環境を再現し色変化した石 加熱・放射線照射などによって、石がもともともっている性質を引き出す環境を用意し、色などを変化させる処理を施した石
石がもたない色を施した石 染料を石に浸み込ませたり、コーティング(蒸着)したり、漂白・脱色させるなどして本来とは異なる色になる処理を施した石


合成石 人工的に作られた石のうち、同種の天然石と同じ成分・組成・構造を持つもの
人造石 見た目や特性などが天然石と似ているが、自然界には存在しない成分・構造をもっているもの
模造石 天然石の見た目や質感を真似て作られたが、成分・構造が全く異なるもの


「本物」の定義とは

まったくの無加工の石だけが本物だとすると、ほとんどのターコイズは偽物です。なぜならターコイズはとてももろく、宝石店の高価な石でさえ、耐久性を高めるために薬品や樹脂を使った処理が施されているからです。

自然から採掘された石でも、熱を加えて色を変えたら偽物?
人の手で作っても、天然石と同じ成分・構造なら本物?

パワーストーンは、本物・偽物がはっきり分けられるものではありません。どこまでを本物とみなすか、自分なりの基準を決めることが大切です。

ただし、故意に石の名前が偽られていたり、人工石が天然石として販売されているといった場合は、表示に嘘がある明らかな偽物です。


人工石にもパワーストーンの効果はある?

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人の手で作られた石にパワーがあるかどうかは難しい問題ですが、成分や構造が天然石と同様の「合成石」は、天然のパワーストーンと変わらない力をもつと考えられます。

しかし「偽物に違いない」と思い込んでいたら、たとえ天然のパワーストーンだったとしても、お守りとしての効果を感じることはないでしょう。


おわりに

パワーストーンの本物と偽物を、簡単に線引きすることはできません。また、人工石かどうか、加工処理が行われているかどうかを、見た目や感覚で見分けることも容易ではありません。

パスクルは、販売する石を専門機関で鑑別し、結果を公開しています。何をもって本物とするかは一人ひとり基準が違いますので、取り扱っている石についてできるだけ多くの情報を偽りなく表示し、ご自身で判断いただくことが大切だと考えているからです。

パスクルの石の鑑別については、パスクルの鑑別書一覧ページもご覧ください。

執筆者

天然石・パワーストーンブランド Pascle

パスクルは、天然石やパワーストーンの歴史・文化・魅力を届けるブランドです。「一期一会の飾るで彩りを」をコンセプトに、天然石の個性をさまざまな形で伝えるべく、価値ある情報を発信しています。

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