カナリートルマリン ザンビア・カナリー鉱山産 0.27ct 4×3.9mm前後

カナリートルマリン

小鳥のカナリアのような鮮やかなイエローのトルマリンです。カナリートルマリンはコマーシャルネームで鑑別としてはイエロー・トルマリンになりますが、より強い蛍光色のもの、ごくわずかにグリーンを帯びた特別な色合いがカナリートルマリンとして扱われています。

長い歴史を持つトルマリンのなかでもこのカナリーイエローのトルマリンは発見が1980年代、流通に乗ってきたのが2000年になってからとまだ新しい宝石です。ザンビアのカナリー鉱山地域で産出しています。

今でこそ、この鉱山はカナリー鉱山地域と呼ばれていますが、かつてはKaombekaまたはDoost-Chiwele鉱山と呼ばれていた鉱山で、もともとは工業用の石英を産出していました。このカナリアカラーのイエロートルマリンの産出によって、この地域の商業権を得たウー氏(Mr. Wu)らがCanary Mining Ltdという会社を設立、鉱山自体もカナリー鉱山と呼ばれるようになりました。

この美しい黄色いトルマリンは、トルマリングループの中のエルバイトに属します。エルバイトと言えばトルマリンの中でも特に希少とされるパライバトルマリンやインディゴライト、ルベライトといった名だたる種類が属するトルマリンです。

数多くの色を持つトルマリンでもイエローに発色する条件は非常に厳しく、さらにその結晶もほとんどが小さなものの為、カッティングをほどこせるような宝石質となるとさらに量が限られます。

もともと多く流通しているものではなかったことに加え、近年が産出量が減っているといわれています。今後さらに希少性の高まるカラーといえるかもしれません。

トルマリンとは・・・
1700年初頭のアムステルダム。宝石の研磨工が、スリランカから届いたジルコンを研磨していたところ、日差しにあたった内のあるピースだけにホコリが吸い寄せられていく不思議な現象を目撃しました。それがジルコンに混ざったトルマリンを発見したきっかけだったそうです。トルマリンは別名「電気石」「エレクトリック・ストーン」とも呼ばれています。

ちなみにこのトルマリンという名称は、宝石商たちが宝石を指す言葉として使っていた「Turmali(トゥルマリ)」なのですが、研磨工たちがこの新しい宝石自体を指す言葉として勘違いした結果、その名前が定着してしまったといわれています。

トルマリンは、大きく分けて5分類13種類のグループから成る、成分元素がとても複雑に入り混じった鉱物のグループ名です。トルマリンの主成分は、鉄やアルミニウム、リチウム、ナトリウム、カリウムなどで、含まれる成分によってさまざまな色を持ちます。色によって名前が異なり、代表的なものでは＜ルベライト、インディゴライト、パライバトルマリン、グリーントルマリン、カナリートルマリン＞など、細かく分けられています。

特に1989年に発見された銅発色のパライバトルマリンのネオンブルーは、かつて誰も見たことのない素晴らしい色合いで、発見当時の人々の驚きそのままに、現在でも高い人気を誇っています。

こちらの商品は、現品販売です。画像の商品を専用ケースに入れてお届けいたします。

※ルース表面の状態に関しましては【サイズ(採寸)情報】をご覧ください。