檳榔樹とは?
南国らしい大らかな模様が魅力
檳榔樹(びんろうじゅ)はマレーシア原産のヤシ科の常緑高木です。年輪はなく、褐色の地に黒褐色・黄白色の筋がまだらに入った独特の模様が見られます。堅く丈夫で家具・床柱や工芸品に使われ、特に高級ステッキの素材として珍重されています。
檳榔樹の実は、生薬・嗜好品・染料としても古くから人々の生活に役立ってきました。檳榔には大切な客をもてなすという意味があり、賓客を迎える際や婚礼時に縁起物として檳榔樹の実を用いる習慣がアジア各地に伝わっています。
檳榔樹の歴史・言い伝え
魔物と戦った英雄の魂が宿る
檳榔樹には数多くの伝承があります。なかでもその起源にまつわる台湾の民話を紹介します。
古代中国の炎帝(医学と農業の神、神農とも)には賓という名の娘がいました。彼女の夫、檳榔はとても勇敢な英雄でしたが、不幸にも魔物と戦って亡くなってしまいます。すると彼の魂は一面の林に変じたことから、この木を檳榔樹と呼ぶようになったのです。賓は夫への思慕の念から檳榔樹の実を持ち歩き、口にするようになりました。やがて、檳榔樹の実には魔物への恐怖を消す力があると伝わり、広く親しまれるようになったそうです。
こんな人におすすめ
魔除け・厄除けのお守りに
大胆で個性的な模様をもつ檳榔樹には、国産の木とは異なるエキゾチックな魅力があります。アジアンテイストが好きな方におすすめです。
上記の伝承にあやかり、魔除けのお守りとするのもよいでしょう。
檳榔樹の色・種類
檳榔樹は繊維が束になった構造です。褐色の地に、黒褐色や黄白色の筋状模様が入った独特の木目があります。繊維の向きに沿ってカットすると縞模様、繊維と異なる向きにカットすると斑点模様がみられ、丸玉のビーズでは、その両方が楽しめます。
檳榔樹の産地
檳榔樹は主にマレーシア・インドネシア・ベトナム・ミャンマー・インド・台湾に分布しています。
日本を含むアジアの温帯・熱低地域に分布するビロウ(檳榔)と混同されることも多いですが別種の木です。
取り扱い・お手入れについて
天然木の性質上、急激な温度・湿度の変化によって割れることがあります。高温多湿・直射日光を避け、風通しの良い場所で保管してください。
データ
0月
石の名前 | 檳榔樹(Betel Palm) |
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和 名 | 檳榔樹(びんろうじゅ) |
主な産地 | マレーシア・インドネシア・ベトナム・ミャンマー・インド・台湾 |
運 気 | - |