パイライト (Pyrite)
ゴールド(金)や真鍮にも見間違えられるほど、メタリックな質感を持つパイライト。
ユニークな形状で産出されるため、観賞用に原石を楽しむ方も多い天然石です。
パイライトってどんな石?
硫化鉱物の一種
パイライトの和名は、黄鉄鉱(おうてっこう)といい、鉄と硫黄からできている、硫化鉱物の一種にあたります。見た目、質感ともに金属のようで、真鍮に近い色合いもちます。パイライトを鉄で打つと、火花が飛び散ることからギリシャ語で火を意味するpyrに由来して名づけられました。若干黄色がかっているため、ゴールド(金)と間違えられることも多く、愚者の黄金を意味するfool's goldとも呼ばれるようです。
パイライト自体は、さまざまな地域で産出されている鉱物ですが、産出時には一面が五角形の形状をした12面体やキューブ型など、原石がとてもユニークな形状をしていることから、原石のまま鑑賞を楽しむようなコレクターも多いといわれています。原石で販売されているようなパイライトは、人工的にカットされたかのような美しさをもっていたり、芸術的な形状をしたものが多く、いずれも高い評価を得ています。
パイライトの仲間にマーカサイト(白鉄鉱)という鉱物があります。パイライトとマーカサイトは、全く同じ化学組成から形成されており、同質異像の関係です。パイライトが鉱物として比較的安定しているのに対して、マーカサイトはかなり不安定な鉱物で、空気中の水分により酸化してしまうため、宝石などには適していないとされています。
パイライトに伝わる意味
行動力を高める
パイライトは、夢や目標への意思を強くし、行動力を高めてくれるといわれています。
目標達成のお守りだけでなく、お仕事でのキャリアを高めるお守りにも良いとされています。
またネガティブなエネルギーを祓うといわれていることから、魔除け・厄除けのお守りとしても効果が期待されています。
パイライトの歴史・言い伝え
パイライトは、18世紀頃にはマルカジットという名称でダイヤモンドの代わりとして作られたジュエリーが人気を集めていました。20世紀初頭には、ロンドンを中心に爆発的な人気であったといわれています。現在でも、良質なコンディションのものは希少価値が高く、アンティークジュエリーとして人気のアイテムです。
このマルカジットは、マーカサイト(白鉄鉱)を素材としているといわれることがあります。これは製造当時(18世紀頃)には、パイライト(黄鉄鉱)とマーカサイト(白鉄鉱)の厳密な区別ができなかったようで、当時の製造者の人々は、パイライトをマーカサイトと認識していたようです。マルカジットという名称も、Marcasite(マーカサイト)が語源になっていると考えられます。
しかし前述の通り、マーカサイトは鉱物的に安定しない性質なため、ジュエリーとして作られた場合、酸化してしまい、変色・変質は避けられないことから、実際には当時からパイライト(黄鉄鉱)を使用していたとされています。
こんなプレゼントにおすすめ
目標達成のお守りに
パイライトは意思や行動力を育んでくれるといわれます。
受験勉強や、お仕事での目標達成のお守りに良いパワーストーンだといえます。
パイライトのカラー・種類
パイライトは金属のようなな質感をもっています。色合いは若干黄色がかっているシルバーカラーです。
パイライトの産地
スペイン、中国、ペルーなどから産出されています。
取り扱い・お手入れについて
パイライトは汗や水分に弱いとされています。アクセサリーなどで着用する場合には、汗や汚れを拭き取って保管するようにしましょう。