カルサイトってどんな石?
カラーバリエーション豊富な鉱物
カルサイトは、イエロー、ブルー、ピンクなどさまざまな色合いをもつ石です。これらの色は、鉱物内に含まれている成分によるもので、鉄分を含むとイエローに、マンガンを含むとピンク、ニッケルを含むとグリーンなどバリエーションは多岐に渡ります。
パワーストーンとしての仲間も多く、マグネサイト(ハウライト)やロードクロサイト(インカローズ)、シャーマナイトなども同じカルサイトのグループに属しています。
またカルサイトは特殊な性質をもつ石でもあります。
ひとつはこの石の頑丈さに関わるものです。カルサイトを割ってみると、何度やってもひし形や平行四辺形の形状に分解していきます。これはカルサイトがへき開性をもっているためで、そのため衝撃に弱い鉱物です。
近年は加工技術の発展により、カルサイトも美しい丸玉などにカットされるようになりましたが、取り扱いは十分に気をつけましょう。
もうひとつの特徴は、この石が歴史上で重宝されたきっかけともいえるものです。それは複屈折という性質です。複屈折とは光線がこの鉱物を透過したときに、その偏光の状態によってふたつの光線に別れるという性質のことをいいます。この特殊な性質によって太陽の位置を知る、いわばコンパスのような役割を果たすことができます。
中世のヨーロッパにて略奪、交易で名を馳せたバイキングと呼ばれた人々。彼らはこの性質を理解していたようで、カルサイトなどの複屈折をもつ鉱物を「羅針盤」の変わりに使用して航海していたと伝えられます。
カルサイトに伝わる意味
感情を整える
カルサイトは不安定な感情を整えてくれると言われています。
感情が整うと、心に安らぎが生まれ落ち着きに変化していきます。落ち着きをもつことで、他人とのコミュニケーションを円滑にすることができ、また自分自身を見つめなおすことへも繋がります。
こんな方々におすすめできるパワーストーンです。
・物事の嫌なところにばかり目が行ってしまう。
・他人とのコミュニケーションがうまくいかない。
・自分の長所や短所もわからず、自信がない。
こういったことに心当たりがある人は、カルサイトをお守りとしてみるのも良いかもしれません。
カルサイトの歴史・言い伝え
羅針盤の代わりに用いられた
前述した通り、カルサイトは複屈折という性質から羅針盤の代わりに用いられていました。
代表的なのは中世ヨーロッパのバイキング。彼らが航海の為に複屈折を持つ鉱物を用いていたことが判明しており、彼らが用いていた鉱物はアイオライトやサンストーンだとされています。
サンストーンは現代で宝石やパワーストーンとして知られているサンストーン(日長石)ではなくカルサイトのことを当時そう呼んでいたようです。当時の船からカルサイトが見つかったのですが、その時はこの石が何のために用いられていたのかわかりませんでした。
その後の研究によって、カルサイトの複屈折により、羅針盤代わりに用いられていたことがわかりました。羅針盤の代わりに太陽の位置を把握することができることから”サンストーン”と呼ばれていたのかもしれません。
こんなプレゼントにおすすめ
コミュニケーションのお守りに
カルサイトは対人関係を円滑にしてくれるといわれています。
仕事柄、色々な人に出会うことが多い方へのお守りに最適です。
カルサイトのカラー・種類
カルサイトは多くのカラーバリエーションをもちます。
人気の色は、ミルキーピンクをしたピンクマンガンカルサイトや、濃い黄色のイエローカルサイトです。薄い青色のブルーカルサイトや薄い緑色をしたグリーンカルサイトは、希少な為に比較的高価になっています。
イエローカルサイトはアラゴナイトとよく似た見た目です。
これはアラゴナイトとカルサイトが同質異像という関係にあるためで、この2種を見た目で判別するのはほぼ不可能です。鑑別へ出すと、それぞれの名前で結果が出ますが、カルサイトだったものがアラゴナイトへ変化したり、その逆もありますのでほとんど同じ石くらいで認識しておきましょう。
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ピンクカルサイトミルキーピンクのやさしい雰囲気を持ちます。ほかのピンク系のパワーストーンとも相性が良いです。別名ピンクマンガンカルサイト。
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イエローカルサイト明るい黄色が魅力的。カラフルなデザインを取り入れたい時に重宝します。
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ブルーカルサイトやさしい青色をしています。フローライトにも似ていますが、カルサイトは良く見ると線のようなものが見られます。
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グリーンカルサイトほんのりとしたやさしいグリーンが特徴的です。こちらも似た色の石が多くありますが、カルサイトにはストライプのようなライン状の模様が見られます。
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オレンジカルサイト発色の良いオレンジ色が特徴的です。イエローと同じくカラフルなデザインに仕上げたい時に、組み合わせやすい石です。
カルサイトの産地
カルサイトは色によって、異なる地域で産出されています。
取り扱い・お手入れについて
カルサイトは硬度が低い石です。衝撃にも弱いのでぶつかったり、擦れたりしないように取り扱いに注意してください。また紫外線での退色の恐れもあります。ので、直射日光に当たる場所などでの保管は避けるようにしましょう。
データ
0月
石の名前 | カルサイト(Calcite) |
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和 名 | 方解石(ほうかいせき) |
主な産地 | ブラジル、メキシコなど |
運 気 | - |