アコヤ真珠 (Akoya Pearl)
日本が世界に誇る「アコヤ真珠」。
ジュエリーに欠かせない真珠の中でも、日本の四季が作り出す「アコヤ真珠」はその光沢、色合いが最も美しいと評価されています。
真珠(パール)は、ムーンストーンと同じく6月の誕生石に数えられます。
アコヤ真珠を使用したアクセサリー
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アコヤ真珠ってどんな真珠?
貝が作り出す、「天然の宝石」
真珠の中で、アコヤ貝によって生成された真珠を「アコヤ真珠」と言います。
日本のアコヤ真珠は、世界の養殖真珠の原点とも言われています。
アコヤ真珠は日本以外に中国などでも生産されていますが、日本特有の四季がもたらす海水温度の寒暖から美しい光沢を持つ真珠が生まれると言われ、日本産のアコヤ真珠は世界中で高い評価を得ています。
アコヤ真珠のサイズは2~10mm程度まで存在します。ジュエリーとしての定番サイズは6~8mmとされており、生産量が少ない10mmの美しい珠は大変希少です。
アコヤ真珠の品質基準
アコヤ真珠は、高く評価されている宝石ですが、その中でも品質によって評価が大きく異なります。
品質を測るにあたって、一般的に下記の4つの視点から評価されています。
【巻き】
真珠の核を覆う層の厚さを「巻き」と言います。巻きが厚いものほど良質とされ、真珠独特の内側から出てくる輝きが強まります。真珠の養殖を行う人々もこの「巻きの厚さ」を最も重要視すると言われています。
【照り】
真珠の輝きや光沢を「照り」と言います。真珠独特の強い輝きをしっかりと放つものが良質とされ、巻きの厚さや結晶の構造などに依存します。照りの良いものは、映りこみがはっきりと見えるのも特徴です。
【キズ】
表面に見られるシワや凹みなどを「キズ」と呼びます。貝が作り出すものなので、多くの真珠にはこれらのキズが見られます。キズが目立たないもの、少ないものが良質とされます。
【形状】
アコヤ真珠の形状にはラウンド(球)やバロック(ゆがんだ形)などがあります。他の真珠よりも厳しい基準で評価され、形が丸く真円であるほど価値が高いとされます。
アコヤ真珠の歴史・言い伝え
日本産のアコヤ真珠が世界中を魅了
養殖真珠が登場するまでは、天然の真珠が世界中を魅了していました。
有名なエピソードはクレオパトラの着けていたイヤリング。当時世界最大の大きさの真珠だったようで、その価値は国を1つ買えるほどだったと伝えられています。
古くから天然真珠の中でも最も美しい真珠は「アコヤガイの真珠」でしたが、美しいアコヤ真珠が採れる産地は限られていました。中でもバーレーン近海は美しい真珠が採れる一大産地として世界中にバーレーン真珠が輸出されていました。一説によると、このバーレーンの真珠産業は紀元前2000年頃まで遡るとも言われています。
天然真珠の市場がピークを迎えたのは19世紀末から20世紀初頭までで、当時はダイヤモンドよりも高価だったそうです。その後、日本の養殖真珠の登場によって市場が大きく変わっていきました。
日本における真珠の歴史は古く、古事記、万葉集にもすでに真珠の記述がされていました。
「魏志倭人伝」にも邪馬台国が魏に真珠を送ったことが記されていたことから、少なくとも3世紀頃には日本で天然真珠が登場していたようです。
世界の装飾品市場で真珠が大きく注目されるようになり、日本においても真珠の親であるアコヤ貝は絶滅の危機に瀕していました。そして20世紀初頭には、日本は養殖真珠という新たな産業を生み出したのです。
養殖真珠は天然真珠よりも、形が良く美しいものを大量に供給することが可能になり、世界中の真珠市場における9割が日本産の養殖真珠になったと言われています。
※真珠(パール)の歴史・言い伝えも合わせてご覧ください。
こんなプレゼントにおすすめ
古くからジュエリーとして親しまれている真珠はプレゼントにもピッタリです。
ご主人から奥様へ
真珠は古くから、「悪い縁や運を遠ざけるお守り」と伝えられます。
記念日などのプレゼントに真珠を贈ることは「これからもあなたを守っていきます」というメッセージを込められます。また、「真珠婚」と呼ばれる30周年の結婚記念日はアコヤ真珠のジュエリーが最適です。
成人式、結婚のお祝いに
ご親族や知人の方へ。成人された時や結婚のお祝いの時には、現在でも真珠のネックレスやイヤリングが定番です。ずっと使えるジュエリーとして永く大切にしてもらえるでしょう。
アコヤ真珠のカラー・種類
アコヤ真珠はホワイト、ピンク、ゴールド、グレーなど多くのカラーが存在します。
これらは真珠の表面に染色しているのではなく、「調色(ちょうしょく)」といって下地の色を整えてから表面の膜が作られていますので、色落ちなどの心配はありません。
アコヤ真珠との組み合わせがオススメの石
アコヤ真珠×ラリマー
「カリブ海の宝石」と言われるラリマーとアコヤ真珠の組み合わせ。
「海の宝石」にふさわしいジュエリーです。
インカローズ×アコヤ真珠
女性に人気の石での組み合わせ。どちらも女性が憧れるジュエリーだと言えますね。
女性に対して特別なプレゼントをする際にもピッタリの組み合わせ。
アコヤ真珠の産地
日本原産の真珠は「愛媛県の宇和島」、「長崎県 大村湾」、「三重県伊勢志摩半島の英虞湾(あごわん)」が主な養殖産地です。その他の国では、ベトナム、中国などでも養殖が行なわれています。
取り扱い・お手入れについて
真珠はモース硬度が3.5度と他の石に比べて傷つきやすいと言えます。バッグやケースにしまう際にも、他の硬いものと擦れないように気をつけてください。また汗や酸に弱いので、身に付けられた跡は柔らかい布や真珠用の照りクロスなどで優しく拭き取ってあげるようにしてください。
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